ジャンガリアンハムスターが、夏と冬で大きく毛色が変わることがあるのを知っていますか?
必ず全てのハムの毛色が変わるわけではなく、個体差がとても大きい現象です。
実は、ジャンガリアンハムスターには一般に「夏毛(なつげ)」と「冬毛(ふゆげ)」と呼ばれる毛の状態があり、全く違う経路になってしまうことがあります。
でもそのことについて、ペットショップでは多くの場合、契約時に何の説明もされません。
そこでこのページでは、ペットショップで「パールホワイト」といわれて冬にお迎え(購入)したら春先にはまだら模様になって、実際には「ブルーサファイア」だった、という実際のジャンガリアンハムスターの例を、ビフォーアフターの写真入りでご紹介します。
どれくらい色の変化があるのかを確認して、ハムの色が変わっても後悔しないか、ぜひ確かめてほしいと思います。
・ブルーサファイア…お腹側は白、背中側はグレーの体で、側面は波模様
そもそも夏毛/冬毛とは?なぜ毛色が変わるの?
冬毛と夏毛の違い
ジャンガリアンハムスターの冬毛は、犬などが暖かい冬毛に生え変わるのとは違い、少し独特です。
個体差があって全てのハムスターがなるわけではありませんが、冬季になると毛色が白くなる(白い毛に生え変わる)ことがあります。
これを「冬毛」といい、例外なく白色になるのが特徴です。
これは、本来シベリアなど寒い地域に住んでいる動物のためだと考えられています。辺り一面真っ白の雪に溶け込む為のカモフラージュですね。
春〜秋にかけての毛色がそのハムスター本来の色(夏毛)で、冬だけが特別な毛色ということになります。
子供から大人になるに従って毛色が変わることも
ちなみにですが、赤ちゃんハムスターから大人のハムスターになるに従って毛色が変わる(生え変わる)こともあります。
これは子供から大人になる過程で起こる変化で、冬毛の色の変化とは全く別物なので、誤解しないでくださいね。
冬毛と夏毛では、実際どれくらい色が変わるのか?
「そうはいっても、犬などはフサフサになるだけで色は変わらないし、大して色は変わらないんじゃないの?」
と思う方もいると思います。
2019年1月1日にお迎えして1か月半くらいは特に変化もなく、白くてパールホワイトだと思ってたのですが……
いぬまゆげ
はむほっぺ
お迎え時点で生後3か月だったから大人の毛になってたはずなのに、暖かくなりはじめて、急に変わり始めました!
まずお迎えの1月1日(生後3か月)
まず、2019年1月1日の毛色です。
この段階では、毛のほとんどが白です。毛の根元がうっすら黒く見えるのと、背中にグレーのシマが見えますね。
購入したペットショップでもパールホワイトだと言われていたので、パールホワイトだと完全に信じていました。
1月29日(生後約4か月):特に変化なし
横からの写真なので少し見えづらいですが、毛色は1か月前と全く変わっていません。
相変わらず白くて、背中の上のあたりにうっすらグレーっぽく見える程度です。
2月23日(生後5か月弱):少しずつグレーがかってくる
こちらは、同じハムスターを真上から撮った写真です。
背中の黒っぽい範囲が尻尾の方に少し広がって、左側の後ろ足の方にも少しグレーが見えるのがわかりますね。
この段階ではまだ、色が入ってきたとはいってもうっすらしていて、ちょっとした汚れと間違えてしまうくらいの程度です。
しかし、1日ごとにどんどん色が変わっていくのを見て、私たち飼い主も疑問に感じ始めます。
「このハムスターが白かったのは冬毛だったせいで、本当は、パールホワイトではないのではないか?」と。
パールホワイトってこんなマダラに黒っぽい色出るんだっけ……?
いぬまゆげ
はむほっぺ
もしかしてこの子、本当はパイド……!?
3月1日(生後5か月):はっきりとした模様が出てくる
こちらは2019年3月1日の写真です。
真冬を越えて暖かい日が増えてくるにつれて、はっきりした模様が出てきました。
頭のすぐ後ろの、もともとうっすらグレーがかっていた部分は何も変わっていないのに、背中の真ん中ぐらいからお尻にかけてに模様が出現。
はっきりした模様が出てきたことで、飼い主の中でこの子がパールホワイトという説は完全になくなりました。そしてここから、変化の仕方が大きくなります。
毛色が何色でも、我が家の可愛いハムスターであることに変わりはないですけどね!
いぬまゆげ
3月3日(生後5か月):まだら模様の面積が大きくなり、色も濃くなる
2019年3月3日の写真がこちらです。
前項の写真と比べて見るとよくわかりますが、2日前と比べても、かなりマダラ模様になっている面積が広く、毛色が濃くなっているのがわかりますね。
日に日に大きく変わっていて、背中の3分の1くらいが濃いグレーのマダラ模様になっています。
イメージとしては、とっとこハム太郎のこうしくんみたいですね。
4月30日(生後7か月):顔〜背中〜お尻まで濃いグレー。白い箇所はほんの少しだけに
冬毛から夏毛への変化は4月中旬になってもまだ少しずつ続いていました。
こちらは4月30日の状態です。
白い部分はほんの少し残っているだけで、顔から背中、お尻にかけて、グレーと茶色がかったグレーの毛色に変化しました。
まだ背中の波のような模様が残っていますね。
お腹の毛色は白いままで、変化ありません。
11月4日(生後13か月):白に戻る気配なし
「でも、また寒くなったら白くなるんじゃないの?」と思う方もいますよね?
そんな疑問にお答えするために、最後に生後13ヶ月(2019年11月4日撮影)の写真をお見せします。
背中の真ん中に濃い色の筋が通って、体の横側には波模様が見えます。
はむほっぺ
どこからどう見ても普通のブルーサファイアだね!
この子をパールホワイトだと思っていたなんて嘘みたいですが、間違いなく同じハムスターです。
真冬になった時に毛色が再び白になる可能性はゼロではないですが、現状はごく普通のブルーサファイアだと言い切れる状態に落ち着いています!
冬毛/夏毛変化について注意してほしいこと
冬にお迎えした白いハムスターは冬毛かもしれない
子ハムから大人ハムになるにつれて毛色が変わるかもしれないことは、みなさんペットショップやブリーダーからお気に入りのハムスターを購入する際に聞くと思います。
しかし、冬にお迎えした時に、その白いハムスターの毛色が冬毛の色である可能性については聞かされない可能性があるということは、身をもって経験した注意点としてお知らせしたいと思います。
ただし、ハムスターが冬毛で色が変わる場合、例外なく白く(白っぽく)なります。
なので、毛色が白くなければ、その子が冬毛である心配はないというわけです。
子供の毛から大人の毛になるに従って、多少色が変わることはあります。
しかし、パールホワイトだと思っていたハムがブルーサファイアの色になる、といったことは、夏毛と冬毛の変化でしかありえません。
毛色が変わるのが嫌なら、冬季のお迎えは避けるべき
そのハムスターの毛色が後から変わろうと、何色になろうと愛情は変わらないという飼い主さんが大半かと思いますが、中には毛色にこだわりのある方もいるかと思います。
「リボンちゃんみたいな真っ白な可愛い子がいい!」と思ってそのハムスターに決めたのに、後からグレーとか茶色とかの模様が出てきてしまったら、少なからずショックを受けてしまう方(特にお子さんが飼う場合)もいるのではないかと思います。
解決策として、そういった心配がある方は、冬にどのハムスターを飼うのか決めることを回避すれば、そのハムスター本来の毛色がわかった上で飼えるので安心です。
白い子じゃなければ関係ないから安心ですね!
いぬまゆげ
冬毛/夏毛ビフォーアフターのまとめ
画像比較:冬毛と夏毛ではまったく別物
さて、ハムスターの毛色が冬毛と夏毛でどれほど変わったのか、あらためて比べてみます。
1月1日と3月3日、4月30日、11月4日の写真を並べてみると、こんなに違います!
はむほっぺ
本当に同じハムスター?って思わず言っちゃうぐらい違うね!
ハムスターの変化を観察して楽しみましょう
すでにハムスターを飼っていて、愛している方ならうなずいていただけると思いますが、季節や年齢とともに変わっていくハムスターの毛色を毎日観察するのも楽しいものです。
毛色は非常にわかりやすいハムスターの変化の1つに過ぎないので、飼い主であれば、どんな小さな変化にも気づいてあげたいですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!